データ分析を直感的に実現させるBIツール

帳票作成・データ抽出/分析のBIツールDataNature

NTTDATA

導入事例

製造
(電気機器)
生産管理の納期順守率 99.5% に貢献。
運用後スグに見えはじめた効果。
販売管理受注管理納期管理

お客様のご紹介

ミクロン電気株式会社
本社:神奈川県横浜市
設立:1957年8月
資本金:9,900万円
従業員数:250名
事業内容:抵抗器・特殊ヒータ・特殊センサーの開発・製造
http://www.micron-e.co.jp/

生産管理部
部長
小平 真一 様
生産管理部
主任
片山 光浩 様

顧客志向のカスタム製造で膨れるアイテム数 基幹システムを導入し管理の効率化を図る

電流の調整や電圧の分圧を担い、電気機器全般の性能や安全性に欠くことのできない電子部品である抵抗器を製造するミクロン電気株式会社。 同社の抵抗器は、自動車のバッテリーや燃料ポンプ、産業用機械や家電製品の電源やインバータなど、多様な分野の製品に採用されている。 大量・安価な海外製品が台頭する市場で、同社は「提案型専門部品メーカー」として顧客ニーズに対応したカスタム製品を開発・製造し、競争力を高めている。

また、抵抗器自体の素子開発はもとより、抵抗器製造に不可欠な各種溶接・接続やモールディングに関する高い技術力と、「自働化」された生産ラインは同社のアドバンテージとなっている。 それら多品種で高付加価値の製品群のため、アイテム数は2千種以上におよび、効率的で統合的な管理が必要となっていた。 そこで2010年、旧生産管理システムを製造業向けERPパッケージシステムにリプレイス。自社向けにアドオンを加え、「MIXS(ミクシス)」と名付けて、販売・生産・購買・在庫管理を一元化した基幹システムの運用を開始した。

選定の理由は、コストと機能のバランス トータルコストは他社製品の約1/2

2年後の2012年、MIXSの膨大なデータの中から、各拠点・各部門で必要なデータだけを任意に切り出して分析したい、というニーズの高まりからBIツールの導入を検討。当初、4社の製品を比較検討したが決め手に欠き、新たに追加検討したDataNature Smart(以下DNS)が採用された。

選定の理由について、導入責任者である生産管理部の小平部長は、「コストと機能のバランスが優れ、当社のニーズにマッチしていたことです。他社製品はDBシステムやサーバーを別途構築する必要があるなど、トータルコストで2倍以上の開きがありました。機能面でも、当社が管理したい項目、例えば生産管理でいえば『納期順守率』(後述)の集計/分析が容易に行えそうなことでした。」

導入決定後は、基幹システムを納入したシステム会社の協力で、基幹系とBIツールのデータ連携作業を進め、試験運用を経て、2013年5月から本格運用がスタートした。 同社の営業拠点は、横浜市にある本社と名古屋営業所。生産拠点は国内に3拠点(工場:静岡県・栃木県、系列会社:青森県)と海外に1拠点(上海市)ある。 サーバーはすべてデータセンターに設置、クライアントは各拠点・各部門に計120台配置している。

まずは営業の現場から導入効果を検証していこう。

30分以上かかっていた集計業務が5分で完了 データを直感的に俯瞰でき、受注予測にも役立つ

販売管理の様子を、6月から運用を始めた名古屋営業所・営業アシスタントの平澤さんに聞いた。

「営業アシスタントは、毎朝、前日の受注/売上データを集計し、担当営業スタッフにフィードバックしています。以前はMIXSからその都度必要なデータをCSVで取り出し、Excelで加工・編集していましたが、アシスタントごとにスキルや手法はまちまちなので、時間がかかったり、出力する形態もばらばらでした。DNSは、MIXSから自動でデータを抽出し加工してくれるので集計や編集自体が不要になり、従来30分以上かかっていた作業が5分で済むなど、多忙な朝の負担が大きく軽減しました。」

佐藤営業所所長も、「統一されたフォーマットとビジュアルな表現で、直感的に各種データが俯瞰でき、営業所全体の売上状況の把握や受注予測も的確に行えるようになりました。」と評価する。

次に、導入後早くも具体的な効果を生み出している生産管理に話を進めよう。

簡便さが管理頻度を上げ、納期順守率に貢献 お客様からの評価も上がり、製品競争力もアップ

ものづくりの基本要素は、Quality(品質)・Delivery(納期)・Cost(価格)。その中で、生産管理の重要な指標に「納期順守率」がある。

最も厳しい納期管理が要求される自動車業界にあっては、納期の順守は品質と同じ重要度を持つ。同社の自動車業界向け順守率はこれまでも100%を維持していたが、DNS 導入後、納期順守率の向上が困難な、自動車以外の分野においても、順守率が大幅に向上したのである。

DNS 導入前の2012 年4 月の全分野平均が90.8%であったものが、2013 年6 月には99.5%にまで向上した。なかには100%を達成している工場もあるという。

もちろん、目標達成に向けた社員の不断の努力があってのことだが、DNS の効果は見逃せないと、生産管理部の片山主任は語る。 「日々の状況を簡単にチェックできるDNS のおかげで、それまでの月単位による『結果管理』から、日単位で『過程管理』ができるようになったことが大きい。例えば、過去2 年分の受注/納期状況を、工場別や得意先別にExcel で集計していた従来の場合、受注に45 分、納期は1 時間15 分かかっていました。それがわずか数クリックで完了するのですから。」

一方、小平部長はCS 面での効果も強調する。 「お客様からも高い評価をいただけるようになりました。これまでも要求実現の技術力や品質面では評価をいただいていましたが、正直なところ、納期についてはお叱りを受けることもありました。」

部品メーカーから効率良く調達するためにも 日々管理・分析・追究できるBI ツールに期待

今後、納期順守率100%を達成し、それを維持していくためには、サプライチェーンの一翼を担う部品メーカー各社の一層の協力がなければ、自社の努力だけでは実現は不可能だ。

現在、部品メーカーのミクロン電気に対する順守率は数十%にとどまっており、その分をカバーするためミクロン電気工場内で在庫を持って対応しているのが現状だ。このため、部品メーカーの順守率を向上させることは在庫の削減にも直結する。

「来期は最低でも10%以上の順守率向上を各社にお願いしていく予定です。また、4 万点にもなるすべての部品の発注/納入状況を日々管理・分析し、納期遅延のネックとなっている部品の追究やその対策をきめ細かく指導していきたい。これらの取り組みはBI ツールがないとできないことです。」と小平部長は期待を寄せる。

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取材年月:2013年8月
※導入事例でご紹介している情報・内容は取材当時の内容に基づいています。

商品名は、一般に各社の商標または登録商標です。

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